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「保温」効果があるのはどっち?断熱塗料、遮熱塗料の効果の違い

 

外装塗装の役割は、ただ家の見た目を整え、保つだけではありません。
外壁や屋根に施工する塗料の種類・性質によって、家の中の温度も大きく異なってきます。

 

塗装について見積もりを頼むと、「断熱塗料」と「遮熱塗料」の2種類を目にすることがあるでしょう。
断熱・遮熱という言葉から見てもわかる通り、どちらも家の中で感じる熱・温度に関わりの深い塗料です。
断熱塗料と遮熱塗料の違いを理解して、より自分の家に合った塗料を選びましょう。

 

・断熱塗料の効果と特徴

 

断熱塗料は、外気温の熱や冷気が屋内に入るのを防ぎ、かつ、室内の温度を屋外に出しにくくする効果があります。
耐用年数は15~20年です。※使用塗料によります。
施工費用はm2あたり屋根が3,500~4,000円、外壁が2,400~3,800円、施工期間は1~2週間程度が一般的です。
塗装後に室温がおよそ3℃低下したケースがあります。

 

断熱塗料、遮熱塗料のどちらも「太陽光を反射する」役割がありますが、断熱塗料は膜厚をつける形式が多く、塗料そのものの熱伝導率が低い特徴があります。
これにより、屋外からの太陽光や外気温といった、夏場の室温上昇要因が屋内に伝わりにくくなります。

 

同時に、冬場は屋内の熱を外に逃がしにくくなるので、寒い冬の時期には保温効果が得られるのです。

断熱塗料にはもう1つ、「防音効果が高まる」という特徴があります。
現在、流通している断熱塗料は、基本的に特殊セラミック素材が用いられています。
空気による複数の層を持つ特殊セラミック素材の断熱塗料は、空気の振動である「音」を小さくする、消音・防音効果が見込まれるのです。

 

一般的な塗料と断熱塗料を塗布した金属板を叩き、その響きを比較する実験動画において、断熱塗料を塗布した方は明らかに音が響かず、音が鈍く、小さくなる結果が見られています。
数値としてはおよそ4~10デシベルの減音効果が見られ、体感上では「断熱塗料にしてから外の雨音が聞こえなくなった」という感想を持つ人もいます。

 

・遮熱塗料の効果と特徴

 

遮熱塗料には、太陽光やそれによって生じる熱を反射し、屋根や外壁の温度を高めず、室内の温度上昇を抑える効果があります。
耐用年数は10~20年です。※使用塗料によります。
施工費用はm2あたり屋根が2,300~3,500円、外壁が2,300~2,800円、施工期間は1~2週間程度が一般的です。

断熱塗料よりも費用は抑えられますが、耐用年数が短く、より短いスパンでの再施工が必要です。

 

金属屋根での塗装例では、屋根の表面温度はおよそ6℃低下、室温はおよそ2.4℃低下するケースもあります。

断熱塗料との大きな違いは、熱を反射することで屋根・外壁の温度を抑え、下げるものの、保温効果は期待できないという点です。

 

一見、温度変化の例で見ると、遮熱塗料の方が変化が大きく出ているように見えますが、冬に必要な室内の保温力については、断熱塗料に軍配が上がります。
数ある塗料の中には、「保温力も兼ね備えた遮熱塗料」もありますが、使用される塗料にそうした効果があるのか、きちんと確認しておく必要があります。

 

・断熱塗料と遮熱塗料はどう使い分けすべきか

 

夏も冬も過ごす家の場合、断熱塗料がおすすめです。
先述したように、断熱塗料には保温効果、室内の温度を外に出さない効果を持っています。

遮熱塗料では、温度を下げる効果は大きいものの、断熱塗料のような保温効果はありません。
寒さ対策ができないので、夏場の室温や電気代は下げられても、冬の暖房費が高くなってしまう可能性があります。

 

断熱塗料ならば、夏冬双方の冷暖房費が抑えられ、電気代節約効果が見込めます。

冬にそこまで気温が下がらない地域や、立地や建材によって夏場の室温が高すぎるなど、「暑さ対策を優先したい」場合には遮熱塗料がおすすめです。

遮熱塗料の屋根・外壁の温度上昇を抑える効果は高く、特に断熱材が入っていないガレージ・倉庫や、温度が伝わりやすい金属屋根・吹き抜けタイプの家への施工で、人気の塗料です。
保温効果がそこまで重要でない場合、施工費用としても遮熱塗料の方が抑えられるメリットもあります。

 

・色でも変化する塗料効果

 

遮熱塗料と断熱塗料のどちらも、そうでない塗料に比べて、選べる色の種類はあまり多くありません。
どちらも特殊な顔料・素材で作られており、それらの色が「求める効果が高い」色であるためです。

断熱・遮熱の面で効果的な色を選ぶならば、「日光を反射する」ことで効果を発揮する特性から、白に近い明るい色合いがおすすめです。

色合いの違いとしては、断熱塗料は基本的にツヤ消しの色合いをしています。

 

断熱効果を高めるビーズ入りのものも多く、塗料後はツヤツヤ、ツルツルにはならず、凸凹した仕上がりになることもあります。

自分の家や設備にどちらの塗料の方が向いているかわからない時には、プロへの相談が最も確実です。
徳島市の塗装施工は花房塗装にぜひご相談ください。

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