暑さ対策として有用な遮熱塗料は環境問題への効果もあり
遮熱塗料の環境への効果とは
近年、夏場は太陽光による気温上昇が激しく、室内であっても熱中症の危険性があります。
そのため、北海道など夏場でもさほど気温が上がらない一部の地域以外では、暑さ対策が欠かせません。
高日射反射率塗料こと遮熱塗料は、太陽光を反射する働きを持っており、一戸建て住宅の暑さ対策として有用な塗料です。
遮熱塗料を使用した屋根と、遮熱効果のない塗料を使用した屋根を比べた場合、屋根の表面温度に20度もの差が生まれるケースもあります。
もちろん、遮熱塗料を使用すれば確実に屋根の表面温度を20度も下げられるというわけではありませんし、実際の室内温度への影響はもっと少ないものの、それでも遮熱効果のあるなしで夏
場の快適さが大きく変わってくるのは間違いありません。
遮熱塗料の暑さ対策は、環境への悪影響を抑える効果が期待できるため、現在注目を集めています。
夏場に暑ければエアコン、クーラーをフル活用すればよいではないかと考える方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、近年は環境への配慮の問題から、家電による暑さ対策についてやや否定的な意見が出ることも増えてきました。
また、2022年はロシアのウクライナ侵攻による燃料価格の上昇の問題から節電が呼びかけられており、今後もエアコンやクーラーを活用しづらい状況になることは現実的にあり得ます。
当然ながら、猛暑に対してエアコンやクーラーを付けずに我慢するというのは現実的な対応ではなく、熱中症の被害を増加させかねません。
健康に夏場を乗り切るためには家電の力も必要ではあるものの、できる限り設定温度を高めにするなどの配慮は必要です。
理想的な室温として28度という数字が挙げられることが多く、これはクールビズでも推奨されていた数字です。
2005年、クールビズスタイルを推奨していくに当たって、環境省は28度の室温を推奨したため、夏場の理想的な室温は28度というイメージが広く浸透しています。
ただし、環境省が推奨したのはエアコンやクーラーの設定温度ではなく室温であり、ここを間違えると、過ごしやすさから遠ざかる恐れがあるので注意が必要です。
エアコンやクーラーの設定温度を28度にした場合、実際の室温が28度になるとは限りません。
部屋の形、広さなどの環境的な要因によっては、室内温度を28度にするために設定温度をもっと低くしないといけない場合もあります。
環境問題への配慮は大事ですが、それで体調を崩すのは本末転倒なため、28度の設定温度で過ごしにくいと感じるのであれば、もっと設定温度を下げるのも手です。
ただ、設定温度を下げると電気代の負担は大きく増え、1度の設定温度の違いで電気代には10%前後の差が生まれます。
2度、3度と下げると電気代の負担は相当に増えてしまうため、安易に設定温度を下げるのはよくありません。
このように、電気代や環境問題との兼ね合いは非常に難しいものの、遮熱塗料を自宅に使用している場合、エアコンやクーラーの設定温度を抑える効果が期待できます。
屋根の表面温度を下げ、間接的に室内温度を下げる効果が期待できる遮熱塗料の力を借りれば、やや高めな設定温度であっても比較的快適に過ごせるでしょう。
ヒートアイランド現象と遮熱塗料
また、遮熱塗料の太陽光を反射する効果は、ヒートアイランド現象対策としても期待されています。
ヒートアイランド現象とは、郊外と比べて都市部の気温が高くなる現象で、自然の減少、アスファルトの増加など原因は様々です。
そして、ヒートアイランド現象の原因の1つと目されているのが、エアコンやクーラーなどの家電の使用です。
都市部の暑さが厳しいからといって、多くの住人がエアコンやクーラーを躊躇せずに使用していれば、ヒートアイランド現象をさらに悪化させる結果になりかねません。
遮熱塗料を使用した一戸建て住宅であれば比較的快適に過ごしやすく、結果的に家電の過剰な稼働が避けられることから、遮熱塗料はヒートアイランド現象対策として期待されています。
もっとも、先に書いたようにヒートアイランド現象の原因は他にもあるため、1人の努力で夏場の暑さを大きく改善させることは難しいのが実情です。
それでも、遮熱塗料が多くの家庭に取り入れられれば、ヒートアイランド現象などの環境問題によい影響を与えることも夢ではありません。
自治体も個人に対してヒートアイランド現象対策を呼びかけており、条件を満たせば補助金や助成金を受け取れる自治体も珍しくはありません。
屋上の緑化、壁面の緑化、プランターの設置などと同様に、遮熱塗料の使用も補助金や助成金の対象です。
ヒートアイランド現象対策に力を入れているのは、東京など大都市圏が中心ではあるものの、それ以外の地域でも暑さ対策として遮熱塗料は有用です。
徳島県内でも、1990年代頃までは猛暑日を記録する日は年に10日未満なのが普通だったのに対し、2000年代以降は10日以上の猛暑日を記録する年がちらほら出てきています。
徳島県内の一戸建て住宅にお住まいで、塗装工事で暑さ対策を実現したいと検討されているお客様は、気軽に花房塗装までご相談ください。
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